皆さま「住宅型有料老人ホーム」とは何かご存知でしょうか。


住宅型有料老人ホームは主に民間の企業が運営する厚生労働省管轄の介護施設です。軽度
の要介護者や自立した高齢者の方から、重度の要介護者や医療行為が必要な方、看取りを
希望される場合など幅広い方が利用できます。生活の支援や緊急時にも対応しており、レ
クリエーション活動なども楽しむことができます。

住宅型有料老人ホームとはどんな介護施設なのか?その概要や特徴などを具体的にご紹介
していきたいと思います。


▶住宅型有料老人ホームの特徴
住宅型老人ホームと他の高齢者施設の違いは、特定施設入居者生活介護の指定が無く、介
護サービスは外部サービス利用となります。そして、介護度によって必要なサービスを選
択できる点が特徴です。食事の提供や生活支援等のサービスが付いた入居施設で、その他
のサービスについては、ご自身やご家族で外部事業者との契約を交わすことにより、訪問
介護など在宅サービスを呼び、必要なサービスを必要な分選択することができます。

住宅型有料老人ホーでは、24時間体制でスタッフが常駐しています。


多くの住宅型有料老人ホームではレクリエーション施設が整っており、入居者の方同士の
レクリエーションがとても盛んです。季節のイベントや体を動かす軽いトレーニング・お
菓子作りや自家農園・家族や地域の方々と一緒に楽しむお祭りやクリスマスパーティーな
ど。
ホームがまるでひとつの街のように、趣味やご近所づきあいを楽しみながら生き生きと暮
らしを楽しめるのが、住宅型老人ホームです。
もちろんそれだけでなく、ほぼすべての施設はバリアフリーで、スロープや手すりなど高
齢者が安全に生活できる環境が整えられています。おもに居住スペースは個室で浴室・食
堂・キッチンなどの共同生活スペースの他、健康管理・リハビリができる設備などをとと
のえているホームなど、さまざまなバリエーションが存在します。


▶住宅型有料老人ホームの費用
多くの住宅型有料老人ホームは、他の高齢者施設と比較して利用料が割安であることが多
いです。
利用には初期費用として入居一時金・家賃や光熱費などを含む月額利用料が発生します。
近年では入居一時金を無料とする代わりに、月額料金を少し高めに設定し入居のハードル
を低くしているホームも増えています。
入居一時金の平均は現在90 万円ほど。月額利用料は平均15 万円ほどのホームが多く、月
額利用料の中には家賃・光熱費・管理費・食費・介護保険の自己負担分などが含まれます。
また月額利用料はどのようなサービスを受けるか・どれくらいサービスを利用するかによ
って異なり、生活サポート(掃除や洗濯)・食事内容(普通食・特別食)・介護度や介護
保険の一割負担分などで個人差が生じます。
入居を検討する際には、どのようなサービスを組み合わせて利用することができるのか、
希望によって個別の見積もりに対応しているホームだと安心できるでしょう。
訪問介護やデイサービス・健康管理や医療は外部のサービスを利用することができるため、
今まで受けていたサービスを継続できる安心を得られるのも、住宅型有料老人ホームの特
徴のひとつです。


▶入居への道のり
外部の介護サービスを受けられるため、特別な介護を必要としていない方はもちろんのこ
と、要介護認定を受けている方でも入居できるのが住宅型有料老人ホームです。
高齢化社会の真っただ中にある日本では高齢者施設への入居のハードルの高さがしばしば
取り沙汰されていますが、住宅型有料老人ホームは自身の希望する条件(予算や設備・サ
ービス内容など)に合ったホームを見つけやすいと言われています。
また近年では、住宅型ホームが有料老人ホームの約3 割に達するほど増えてきており施設
数が多いことなどから、入所へのハードルは比較的低いと考えて良いでしょう。
まずは希望するホームを実際に見学して利用相談・入居申し込みの後、入居希望者やご家
族をホームの職員が訪問し、身体の状態や生活環境などのヒアリングを行います。その内
容および申し込み時の情報をもとに入居審査が実施され、入居可の通知を受け取れば正式
契約・引っ越し・入居開始となります。


▶ホームでの生活の注意点
住宅型有料老人ホームは原則として終身利用が可能ですが、将来加齢によって介護度が高
くなってしまったり、入居後に病気やケガに見舞われてしまう可能性も考えられます。
そうなると住宅型老人ホームで可能なサポート範囲を超えてしまう場合もありますし、医
療への依存度が高くなってしまうと、住宅型老人ホームでの生活を続けることが困難にな
る場合がございます。住宅型有料老人ホームによって受け入れ可否がことなります。
どれくらいの体勢が整えられているのか・対応してもらえるのかというのは、住宅型有料
老人ホームを探す際のチェック項目に入れておいた方が良いですね。


▶まとめ
自立した生活ができる方・介護度の低い方向けのホームとしてこれまで住宅型有料老人ホ
ームは認知されてきましたが、現在ではそのスタイルも変化してきており、介護体制や医
療体制を充実させてより多くの高齢者を対象とした施設もどんどん増えてきています。
生活スタイルや心身の状態・経済状況・希望の環境などに合わせた施設を選択できるのが、
住宅型有料老人ホームが選ばれている理由のひとつです。
入居した後で後悔のないよう、施設の見学や見積もりをしっかりと行い自分に合った施設
で、充実した生活を送っていけるようにしましょう。

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